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動くヌイグルミ「ぬい種」と、肉食生物イーター、無食生物プラントが生の喜びと悲しみと愚かさを享受している大地。
ぬい種は、ぬいねこ、ぬいうさ、ぬいいぬ……と多くの民族に別れていて、民族同士ときに争い、ときに手を取って日々を営み、歴史を編んで生きている。
犬猿の仲である「ぬいねこ国」と「ぬいうさ国」の戦争が六度目の講話を迎え、ぬいねこ国第三王子イコが辺境を害するイーター討伐に出向いたときから物語が動きだす。
イーターの巣食っていた遺跡の奥で、イコは眠っていた竜――旧世界の支配者にして破壊の魔王と出会う。
目覚めた竜は眠たげな目でイコたちを睥睨して、第一声を発した。
「ぬい……ぐる、み……？」
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